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岩波書店の縁故採用(コネ採用)宣言|本当は実技試験

公開日:2012/02/06
最終更新日:2017/01/15
出版社では老舗の岩波書店が平成25年の新卒採用と中途採用において、驚くような応募条件を設定したことが話題となっている。

※岩波書店著者の紹介状あるいは岩波書店社員の紹介があること
以下、HPから抜粋

応募資格 A: 4年制大学卒業者(平成25年3月卒業見込者を含む)
  1982年4月2日以降生まれ

※岩波書店著者の紹介状あるいは岩波書店社員の紹介があること
応募書類
1.入社志望書(岩波書店作成のもの)
2.作文:「職業としての出版と私」
 (岩波書店作成原稿用紙使用/800字以内、自筆、縦書)
3.紹介状:岩波書店著者によるもの(岩波書店社員紹介の場合は不要) 4.選考結果通知用ハガキ
[官製ハガキの表に、郵便番号/住所/氏名(氏名の下は 「様」 とする、「宛」「行」は不可)を記入してください]
※ 応募書類不備の場合は、書類選考の対象としません。
※ 応募書類の返却はいたしません。

https://www.iwanami.co.jp/company/index_s.html ※2017年1月現在、ページはありません。


厚生労働省(東京労働局)も事実確認調査に乗り出すとのことだが、弊社が導入している「応募書類が届く前に、自社に合わない人材を遠ざける仕組み」とも通じるものがあり、私は賛同する。


そもそも数人の採用に1000人も応募が来るのは、採用活動の失敗でしかない。


990人以上の応募者の貴重な時間を無駄にし、不合格という心の傷を負わせ990人以上に使った採用担当や面接官(経営者)の生産時間を失うことで会社の利益も圧迫される。


昨今「簡単に1クリックでエントリー」ができる就職サイトの乱立で、日本の就職活動はどこかおかしくなっている。


採用側の意見は皆、同じ。

「自社に簡単に、気軽に応募してくる人」を面接をしても合格を出せるような人材ではないから、結局は不合格になる。

「どうしてもうちで働きたい」という「想い」が伝わってこない。

だから就職活動が効率的になればなるほど、選考での合格率は下がってくる。


だから応募者の質を上げる努力が必要になってくる。


応募条件に「紹介状」をつける手法は、倍率が100倍を超える企業には参考になる

今回の岩波書店の紹介状は、「岩波書店著者」という点が素晴らしい。

出版社というだけで、応募数は簡単に集まる。
しかし、岩波書店の本を読んでいない応募者が異常に多いだろう。また特色も分かって無い人からの応募も多いだろう。

この紹介状というステップを入れたことで、
岩波書店がどういう基準で著者を選んでいるか?
どういう本があるのか?
を応募前に理解させられる。また、

仕事と同じ環境を作ることができ、実際に著者にコンタクトをとる実技試験

をかねているわけだ。著者や社員に気に入られない人(つまり、文章力やコミュニケーション力、交渉力の無い人)はどうせ不合格になるので応募できなくなる。


これは、応募者側にとっても実は良いこと。


逆に、このようなハードルを越えようとする人は少ないので、応募する人は、岩波書店にどうしても入りたい人だけになり、実技試験をクリアしてきているので、仕事もできる確率が高く、合格率は高くなるわけだ。


また、著者も社員も、変な人を紹介したら自分の名前に傷が付くから、慎重になる。


採用のプロの目から見ても、非常に素晴らしい方法だ。倍率100倍以上の企業は、応募者を事前に減らす事を考えなければいけないが、参考になるだろう。


ただ、間違ってはいけないのが、どの業種でもこれが良いかと言えば、そうではない。


出版社とよくヤリトリをしているから分かるが、「この紹介状を手に入れる」という行為が出版の仕事と密接に結びついているから、有効である。


普通の会社がやっても、ただの縁故採用(コネ採用)だと言われるだけである。岩波書店の採用担当者は、ぜひ、この文章を読まれて、調査のさいに参考にしてもらいたい(笑)。


実技試験を応募前に課しているだけだと。


実際、WEBには縁故採用やコネ採用とは一言も書かれていないのだから。


水面下では普通にある縁故採用

どの企業も普通にコネ採用はある。社長の知り合いの紹介とか。


大企業などになっても、創業一族は優遇されるのは当然。


でも、あまり公にはなることはない。


私は縁故採用を否定はしていないが、クライアントには必ず、「紹介したい人がいる」と社内外から言われても

「自社の採用ページを見て、会社の考えに共感できるのであれば応募するように伝えてほしい。」
と言ってもらっている。


弊社が作る採用ページは普通の採用ページではないので、会社の事をすべて伝え、応募前に自分に合うかどうか共感できるかどうか感じてもらえるようにしている


結果、フルイにかけているわけだ。お互いにとってそれが一番良い。


また、選考試験も普通に面接は何度もするし、適性試験や書類選考もある。だから、紹介者であっても、採用基準は満たしてもらう。


弊社は縁故採用を勧めているわけではないが、するならしっかりと選考をしなければ、後で、紹介された使えない人材ばかりの会社になるから注意が必要だ。


ちなみに今回の岩波書店の採用ページの内容を読んでみて、思ったが、たぶん、別のところで注意が入るだろう。


他にちょっと驚いたのが、「結果通知用ハガキ」を本人に書かせるところだ。経費と手間削減とは言え、それはさすがにいただけない。(切手貼り付けかどうかは書かれていないが、貼っておいた方が印象は良いのだろうか)


文面などを読んでみて、採用全般として応援するわけではないが、この「紹介状」に関しては参考になるだろう。

このような裏話もある

岩波書店は、昔からコネ採用をしていた

書類選考で合格できるのは東大生のみ

「何を今さら……」岩波書店、宣言しなくてもコネ採用が当たり前だった? by 日刊サイゾー

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