【採用のやり方】新卒採用や中途採用で失敗する最大の原因
最終更新日:2023/03/24
人事採用コンサルタントの稲田です。
今日は、スタッフの採用で最も多い失敗に関してご説明します。
これは、新卒採用、中途採用、障がい者採用、アルバイト採用、すべてに言えることです。
今日お話しすることさえ気をつければ、採用で失敗する確率が大きく減ります。
スタッフの採用で最も多い失敗
先に答えを言います。スタッフの採用で最も多い失敗は、妥協です。
採用活動における最大の敵と思ってもいいです。
「なんだ妥協か」と思うかもしれませんが、ほとんどの会社はこれを理解していません。
そもそも、妥協して採用した人って、今までいましたか?
「どうしようかなぁ。微妙だなぁ。でも、今人手が足りないから仕方ないか。ちょっともうこの人でもいいから採用しようか?」といった方で、いい人材はまずいません。
100%いないとは言い切れませんが、採用した後に「失敗した」と後悔した経営者の多くが、この「妥協したこと」を認めます。
結局、「背に腹は代えられない」といったような言い訳をして、妥協して採用して、その結果、失敗しているんです。
既にもうこれまで、採用に失敗したらどのくらいの損失が会社に発生するかというのは、4回に分けて説明しています。
- 採用で失敗したら会社が傾く理由その1~お金編
- 採用で失敗したら会社が傾く理由その2~目に見えないもの編
- 企業ブランド価値を崩壊させる採用の失敗その1~採用活動編
- 企業ブランド価値を崩壊させる採用の失敗その2~機会損失編
これは本当の損失を理解していないことから起こります。
採用で心理的に陥る企業側の間違い
また、「自分の感情」。これが「何とか合格させよう」とか、「いやきっとこの人はいい人だと思おう」という風に信じてしまう心があるんですよね。
そういった感情を理解したら、「あ、今のは妥協だな」というのはわかってくると思います。
妥協して採用して、もしその人があまり良くなくて、失敗して離職した場合ですが、これは会社だけじゃなくて応募者にとっても、とても不幸なことなんです。
採用基準とか企業理念に合わない応募者を妥協して採用してしまった結果、その人は退職してしまうかもしれませんよね?
会社から見たら「ただ辞めた人」という風に思うかもしれませんが、採用した人の視点に立ってください。
これは、1人の不幸な人を世に送り出したということなんです。
この責任はどこにあるか?
「妥協して採用した会社」に責任があります。
自社に合わない人材を採用したんです。
応募者のためを考えても、会社のためにも当然ながらそうですが、妥協して採用しては絶対にいけないんです。
実際によくある失敗例をご説明します。
例えば、求人募集をおこなって、10名の応募がありました。履歴書が10通来ました。
ここでよくある採用側の心情としては、「この10名の中から選ばなければいけない」と思うこと。これがまず間違いです。
こういう気持ちになると、採用で妥協してしまいやすいです。
なんとか10名の中から選ぼうとするから。
本来は、10名の中に、もし自社に合った人材がいなかったら、費用がかかったとしても、再度求人募集をする勇気が必要です。
採用で失敗すると大きな損失を生みます。
このことは以前の記事でお伝えしています。
それに比べたら、この追加の求人広告費用は安いのはわかりますよね?
ですから、「何とかしてこの中から選ぼう」という考えを持つことを、まずやめた方がいいです。
他にも妥協になる落とし穴はたくさんあります。
「10人の中から選ばなければいけない」というのもありましたが、それ以外にも、「この人でまあいいかな」という風に思ってしまうこと。
ろくに大した選考もせずに、安易に採用を決定してしまう場合です。
他にも人手が足りないから、どうしても1人採用しなければいけない場合に、そういった妥協の感情になってしまうこと。
こういった時は、かなり、この妥協の落とし穴というのに片足を突っ込んでいる状態と思ってください。
目が曇ります。
冷静に「選考基準」とか「採用基準」をもとに判断できなくなってきます。
スタッフを面接官として同席させる
実際、例えばスタッフを面接官として同席させたらわかります。例えば人手が足りない職場のスタッフ、当然ながらその職種で募集をしていますから、その人は仕事のことをわかっていますよね?
その方を面接官として置くんですが、人が欲しいと思っているそのスタッフであっても、「いやこの人をもし採用するくらいだったら、私もうちょっと頑張ります」っていう風に思ってくれやすいんです。
これが例えば経営者だけとか、採用担当者だけであれば、なんとか1人採用しようという形で、無理に採用してしまうことがあります。
大体、採用で妥協して失敗する会社というのは、「スタッフの方」その職種の方を面接官につけていないこともよくあります。
その職種の方を面接官にすると、客観的に応募者を見やすくなります。
採用で失敗しないコツ
採用で失敗しないコツは、常に客観的に見て、内定を出すときには、「これは妥協ではない」と自分に確信が持てる時のみ合格とすることです。これが会社を守る方法です。
私が書いた採用の教科書シリーズとか、採用面接マニュアル、その他、こういった私のブログや動画をたくさん見ていくと、採用するときにこの「妥協する」っていう可能性はどんどん低くなってきますが、それでも常に初心に返って、いつも自分を律してください。
そうしなければ本当にこの「妥協してしまう」というのは、起こりやすいんです。
「妥協すること」は「採用で失敗する最短ルート」と思っていただければ、採用の失敗を大きく回避することができます。
この内容は、私が運営しているYouTubeチャンネルでもお話ししています。