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求人募集の年齢制限が禁止について採用コンサルタント視点で思うこと

  公開日:2007/11/06
最終更新日:2017/04/12

※この記事は約 4 分で読めます。

2007年10月から施行されているため、最新の話題ではありません。


改正雇用対策法のために、ごく一部の例外を除いて 求人募集時に年齢制限を設けることが禁止されました。

応募条件:35歳未満

といった表記が求人広告でできないということです。


中高年の求職者にとっては表面だけを見れば、「中高年でも応募ができる」と考え良い改正に見えるかもしれません。


しかし、現場を知っている我々採用の専門家から言わせれば、実際にはそうではありません。


改悪です。

まずは企業側の視点


残念ながら選考において年齢は重要です。


正確には、年齢と実務経験のバランス、そして組織の年齢構成ピラミッドのために重要です。


通常、 中途採用の求人というのは「補充」という考えをもとに募集をする会社が多いです。


あなたの会社もそうではないですか?


そうなると、 「以前にそのポジションで働いていた人」の年齢と実務経験が選考基準になります。


求人の年齢を撤廃したら実際の職場の仕事が年齢不問になるような仕事に変わるのかと言えば難易度を含め変わるわけがありません。


つまり、採用後の現場(採用基準)は変わらない。


これが企業の求人の裏側です。


例えば、「30歳くらいの人」を募集しているのに、50歳の応募者が来たとして合格することはありません。


逆に、役職のため40歳以上の人を採用したいと思っている場合に、25歳の人が応募してきてもそのポジションで合格することはありません。


そもそも、入社した後に本人が困りますしね。


だから、求人には掲載しなくても、採用基準・選考基準の中に年齢は入ってることが普通であり、その基準から大きく離れた人から応募があっても、年齢以外の理由をつけて 書類選考不合格とします。


他にも空いているポジションがあって、その応募者が優秀であれば、違うポジションや立場で雇用される可能性は確かにありますが、可能性はほぼ無いと思っておきましょう。


不合格の手続きをする人が増えるだけの改悪が、この年齢制限です。


応募者側にとってもマイナスです

その求人が何歳くらいでどういう立場の人を募集しているのか、ひと目で予想できなくなりました。


実際に応募をして、書類で不合格になった時に、「ああ自分は対象じゃないんだ(年齢以外の可能性もありますが)」と気づきます。


ずらっと、企業の一覧を見て 年齢をもとにスクリーニングすることができなくなったわけです。


ということは、求職者にとっては応募するかどうか会社を 判断する材料が一個減ったということ。


電話で聞いても、ちゃんとした担当者だったら「○歳以下でなければ無理です」とは言わず(言えず)、「応募して下さい」と建前を言います。


それを信じて、時間をかけて履歴書と職務経歴書を作って、応募したら書類不合格です。


その無駄だった時間を他の会社にあてれば、即合格したかもしれません


そもそも、「採用選考で不合格にされる」という経験は、人の心を壊していきます。


「自分はいらない人間なんだ。」「無価値なんだ。」心理学的にも否定されたことから、 自己肯定感が傷つきます。


不合格になる経験は少ない方がいいのです。(一度も挫折感がないのも問題ですが)


採用では会社は「どんな人が欲しいか?」を明確に出して、応募者はその基準をクリアしているのか判断してから応募すること。


これが、雇用のミスマッチを減らす方法です。


求職者にとっての判断基準を減らすということが何を生むのか理解していないのでしょうかね。


国は今回の改正で心理学と採用に詳しい専門家の意見は聞いてないのでしょうね。


とにかく、
「何歳くらいを募集しているか?」


雇用のミスマッチをなくすためには、求職者にとって結構重要な情報です。


と、言いますかこんな事を書こうと思って、 10月の改正を引っぱり出したのではなく、不思議なんですよ。

ある基準が・・・・・・・

私も国家資格保持者なので別に政府の考えに反抗したいわけではないのですが、、、

民間企業に対して、年齢制限を禁止したのなら、公務員の採用試験の年齢制限も撤廃すべきと思うんですけどね

公務員試験-wiki-


国家総合職・一般職など殆どの国家公務員の受験資格が年齢制限30歳です

地方公務員だと29歳や25歳もあります。

参考:公務員受験の年齢制限



民間企業には年齢撤廃させておいて、自分たちは年齢別採用の重要性を知っているから年齢制限は残しておく。


アホか。


30歳や中高年でも民間企業で学んだ 有能な人はたくさんいるし、そういう人が役所にも増えないとダメでしょうに。


2017年追記
10年経過しましたが、まだ年齢制限ありますね。


公務員。


わけの分からない答弁で「適用除外」としたままです。


それが正解なんです。


いつまでたっても公務員の採用試験には年齢制限があるように、民間企業も年齢制限を復活させた方がGDP上がってもっと景気が良くなるし、雇用のミスマッチが減るのは採用のプロとして進言しておきます。


賢いキャリアの方々も当然ながら公務員試験で年齢撤廃なんてしたらどうなるか知っているでしょうが、民間企業はどうでもいいのかとね。

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2 Responses to “求人募集の年齢制限が禁止について採用コンサルタント視点で思うこと”

  1. 確かに・・国が年齢制限してるのでは整合性がないですね(^^;。

    求職に年齢制限を撤廃して退職には定年をつけるのもおかしい気もしますし。

    かといって福祉が充実していない限り年取ると仕事なくなるのも困る。

    国が中心になって高齢労働者を吸収していくのが合理的な気もしますね。
    • 採用コンサルティングのいなだ社会保険労務士事務所 より:
      色々とおかしなことは多いですよね。

      若い人を採用しようとしているのは、
      実は民間企業ではないように思います。

      色々な仕事をして、世の中を見たあとに、
      本当に国のことを考えている人を採用してこそ
      組織改革ができるのでしょうけど、、、、、

      公務員試験にいつ年齢制限がなくなるか楽しみです。

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