ある人材紹介会社の広告にあきれた
最終更新日:2022/02/24
かなりキャッチな文章で注意をひいていた
人材採用のプロである以上、採用や求人に関して、常にアンテナをはっているので興味を持ちクリック!クリック!
飛んだ先は、かなり有名な人材紹介会社
業界上位にいる会社だ。
そこに書いてあるのは
転職でこのように年収が上がった人がいます。
あなたも、年収を上げるために転職しませんか?
(人材紹介会社のウチを使って)
というものだ。
アホかという話だ。
そもそも転職で年収を上げるのは簡単だ。
応募者が面接で「現状以上の給与を望みます」と言えばいいだけ。
そして、内定後にそれ以下の金額を提示されたら、面接でその程度の能力と判断されたわけで本人の勘違いというわけだ。
嫌なら、断ればいいだけ(ちなみに断ったら提示額をあげてくる企業は止めた方がいい。給与額を適当に決めたということだから)
なにも人材紹介会社を使わなくても給与は上がる。
企業が人材紹介会社に金を支払っている仕組みを考えると、どうすれば企業が最も喜ぶか分かるのに
人材紹介会社の仕組み
人材紹介会社のビジネスはいたって簡単。2.企業が面接をして合格となったら、その人に支払う年収の30%程を支払うというもの
※不合格の場合は1円も払わなくていい(成功報酬)
※規模の小さな人材紹介会社など30%を安くしているところもある。
※法的に問題があるので人材紹介料ではなく、別の名前で請求している
つまり、年収が高い人を紹介した方が人材紹介会社も儲かるし、求職者も嬉しい。逆に、年収が高い人を採用すると企業は人材紹介会社により多くのお金を支払うことになる。
600万円の人を採用すれば、人材紹介会社に200万円支払う。
入口と出口の仕組みさえ作ってしまえば、登録した求職者の数に比例して売上は上がるというもの
人材派遣と人材紹介は人材ビジネスの代表。だから、パッと出の業者が派遣や人材紹介をして金を稼ごうとする。
求職者のリストを数多く手に入れた紹介会社が、多くの人数の中から選んで紹介できるので強いという単純な構造。
求職者に登録してもらうために、金をかけて広告を打って必死に求職者に登録を促す
そして、求職者は人材紹介会社という以上、企業に口利きをしてくれるので合格の可能性が高いと勘違いする人もいる。
当然、企業側は全くそんな事はない。むしろ、金を払わなければいけないために厳しく見る。(厳しく見ない会社はよほど人材不足であり、人材の自転車操業をしている企業)
また、人材紹介会社をフルに活用しているところは概して人材不足であり、企業の人材採用力が弱く採用担当のレベルが低い。(SEやプログラマーなどを募集している企業に多いかな。)
人材紹介会社を使うことで求職者にとってのメリットは自分で企業を探す手間が省ける程度。(代わりに入社する企業の収益を悪化させる)
はっきり言って、一生を決める転職活動は自分で探すべきではないか?
企業を紹介することで利益を得る人材紹介会社の言うことをそのまま信用していいと思うのか?
「職種 求人」などの検索結果で出てくる転職サイトを見たり、企業HPを見たりすると異常に高い人材紹介会社を使っていない企業はゴマンといる。(つまり人材紹介会社に求人を出していない)
逆に企業にとってのメリットは、自社採用力を上げる必要はなく、金を払う意思を示せば求職者を選んで持ってきてくれるわけだ。(麻薬みたいなもので、人材採用を真剣に考えない企業のできあがり)
人材紹介会社の中でも多少は選考をしているので、人選の手間は省けるが、その後、自社でしっかりと選考しないとマズイことになる。
弊社のクライアントは、求人ホームページを作った瞬間から露出が一気に増えるため、派遣会社や人材紹介会社から電話がかかりだすのだ。「採用にお困りなら・・・」と
「稲田さん、ハイエナみたいに電話がありますよ。
かなりしつこいですね」(by 某社長)
しっかりとした会社もあるし、人材紹介会社を否定するつもりはないが、
人材紹介会社を使って転職し年収を上げよう
という詐欺とも言える広告はいかがなものか
もう一度言うが、転職時に年収を上げるのは簡単だ。
・・・・・・能力が伴っていれば。
能力もないのに人材紹介会社を使ったからと言って年収など上がるはずもない